男女の産み分け(人工授精時の雌雄操作)は可能か?
教授からTAの仕事として,"授業中にあった質問についての調査" が降ってきた.
一応一通り文献調査したが, このまま教授に送っただけで眠らせるのはもったいないと思い,ネタにすることにした.
質問内容は
男女の産み分け(人工授精時の雌雄操作)は可能か?
ということである.
この分野の研究はおもに産業動物の産み分けの需要から発展したらしい.
(とくに牛などではメスの乳牛を選択的に生ませたいという需要があるようである)
"産み分け" のワードで検索すると,産婦人科のサイトが出るわでるわ...
どうも日本で"安全且つ最も高い成功率を誇る"方法としては「パーコール法」が有名らしい.
この方法は,
"パーコール法とは、運動良好精子を回収する方法です。パーコールとは、防湿剤の成分であるシリカゲルが本体です。パーコールの濃度を重いものから軽い方へ 積層(4〜7層)し、その頂部に液化した精液をのせ、遠心分離(1500回転/分を10〜15分間)しますと、死んだ精子、異物などは、途中のパーコール の層にひっかかり、除去されます。成熟した一番重い精子が底部に沈みます。この濃縮した精子は運動率がよく、濃度も重くなり人工授精(AIH)に適した精 子となります。
パーコール液を9〜12層とし、比重の違いを利用することにより、XとY精子を分離する方法がパーコール法による産み分け法ですが、一般的にこの方法ではX・Y精子の分離は困難であると報告されています. "
http://www.stmother.com/databook/treatment_02.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Percoll
というものらしい.XY の各染色体は重さが微妙に違うので,これを利用して分離ができるだろう,ということで生まれたメソッドらしい.ただし上記の通り,男女の産み分けの精度は割合低いようだ.
さらに文献を探索していくと初めて定量的?なデータに行き着いた.
--
日本生殖医学界九州支部会 会議録
"パーコール法 + Swim up法 では目的精子が有意に多かった(P < 0.05)"
上記文献によれば,パーコール法とSwim up法を併用して用いれば目的精子を約10%ほど多い確率で得られるようだ.
一番良くまとまった文献としては以下のものがあった.
医中誌:不妊治療 - 医師と患者のあいだには
第9回 男女産み分け,着床前診断について
この文献によれば,
操作過程で精子に対しFCMにより染色やレーザー照射などを伴う方法では92.9%の確立で女児を産むことができるらしい.
一番確実に産み分けをする方法としては,着床前診断 (PGD)というものがあるようだ.
これはほぼ100%の確率で産み分けができるらしい.
しかし産み分けのためのPGDには厳しい規制がかかっているらしい.
これは倫理的,宗教的な側面もさることながら,政治的な側面もおそらくあるだろう.
皆が好き勝手に男の子ばかりほしがったら,人口の減少がすすむことは明らかである.
しかし有用な文献がほぼ産婦人科サイトの山に埋もれてしまうのはいかがなものだろうか…
せめて各病院サイトは引用文献くらいのっけた方が信頼度も上がって良いと思うのだが.
おそらくこの記事も検索にほぼ引っかからないだろう(もとから上の方にはこないだろうが,というつっこみは勘弁)
個人的にはパーコール法の成功率を90%以上だとか引用文献も根拠も無しに載せている産婦人科は回避したいところだ.
一応一通り文献調査したが, このまま教授に送っただけで眠らせるのはもったいないと思い,ネタにすることにした.
質問内容は
男女の産み分け(人工授精時の雌雄操作)は可能か?
ということである.
この分野の研究はおもに産業動物の産み分けの需要から発展したらしい.
(とくに牛などではメスの乳牛を選択的に生ませたいという需要があるようである)
"産み分け" のワードで検索すると,産婦人科のサイトが出るわでるわ...
どうも日本で"安全且つ最も高い成功率を誇る"方法としては「パーコール法」が有名らしい.
この方法は,
"パーコール法とは、運動良好精子を回収する方法です。パーコールとは、防湿剤の成分であるシリカゲルが本体です。パーコールの濃度を重いものから軽い方へ 積層(4〜7層)し、その頂部に液化した精液をのせ、遠心分離(1500回転/分を10〜15分間)しますと、死んだ精子、異物などは、途中のパーコール の層にひっかかり、除去されます。成熟した一番重い精子が底部に沈みます。この濃縮した精子は運動率がよく、濃度も重くなり人工授精(AIH)に適した精 子となります。
パーコール液を9〜12層とし、比重の違いを利用することにより、XとY精子を分離する方法がパーコール法による産み分け法ですが、一般的にこの方法ではX・Y精子の分離は困難であると報告されています. "
http://www.stmother.com/databook/treatment_02.html
http://en.wikipedia.org/wiki/Percoll
というものらしい.XY の各染色体は重さが微妙に違うので,これを利用して分離ができるだろう,ということで生まれたメソッドらしい.ただし上記の通り,男女の産み分けの精度は割合低いようだ.
さらに文献を探索していくと初めて定量的?なデータに行き着いた.
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日本生殖医学界九州支部会 会議録
"パーコール法 + Swim up法 では目的精子が有意に多かった(P < 0.05)"
上記文献によれば,パーコール法とSwim up法を併用して用いれば目的精子を約10%ほど多い確率で得られるようだ.
一番良くまとまった文献としては以下のものがあった.
医中誌:不妊治療 - 医師と患者のあいだには
第9回 男女産み分け,着床前診断について
この文献によれば,
操作過程で精子に対しFCMにより染色やレーザー照射などを伴う方法では92.9%の確立で女児を産むことができるらしい.
一番確実に産み分けをする方法としては,着床前診断 (PGD)というものがあるようだ.
これはほぼ100%の確率で産み分けができるらしい.
しかし産み分けのためのPGDには厳しい規制がかかっているらしい.
これは倫理的,宗教的な側面もさることながら,政治的な側面もおそらくあるだろう.
皆が好き勝手に男の子ばかりほしがったら,人口の減少がすすむことは明らかである.
しかし有用な文献がほぼ産婦人科サイトの山に埋もれてしまうのはいかがなものだろうか…
せめて各病院サイトは引用文献くらいのっけた方が信頼度も上がって良いと思うのだが.
おそらくこの記事も検索にほぼ引っかからないだろう(もとから上の方にはこないだろうが,というつっこみは勘弁)
個人的にはパーコール法の成功率を90%以上だとか引用文献も根拠も無しに載せている産婦人科は回避したいところだ.
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